5月 セーフティ教室
5月10日(土)。今年度のセーフティ教室は、東北大学応用認知神経科学センター助教、榊浩平先生を講師にお招きし、スマホの使用が脳に与える影響を中心にお話しいただきました。先生は、人間の『生きる力』を育てる脳科学的な教育法の開発を目指し、脳計測実験や社会調査などで得られた知見をもとに、教育現場での公演、教育委員会アの顧問、本の執筆活動をされています。先生の近著に『スマホはどこまで脳を壊すのか』(朝日新聞社)があります。
スマホの使い過ぎは、脳の機能低下、特に前頭前野の機能低下につながる可能性があります。前頭前野は、思考、判断、感情のコントローなどに関わる重要な脳領域です。結果として、認知機能の低下、集中力の低下、物忘れ、記憶力低下の症状が現れる可能性があります。特に子供の場合は脳の発達そのものに影響っを及ぼし、学力に悪影響が顕著になると報告されています。そのことを多くのデータのもと基づき、中学生にもわかる平易な言葉で解説がありました。印象的だったのは、続いて、すべてのスマホ利用が脳に悪影響を及ぼすのでなく重要なのは『使い方』。『スマホの使用時間による、勉強時間、睡眠時間、テストの成績のグラフ』は衝撃的でした。1日のスマホ使用時間が増えるにつれ、成績の低下が認めらたことです。大切なのは、自分の『スマホをみたい』(なんとなく手が伸びてしまう、見てしまうことも含め)という欲を自分自身でどのようにコントロールしていくのか。試行錯誤しながら身につけることがとても重要とのことでした。
家庭でのスマホの使い方のルールの(1日の使用時間や使う場所、例えば学習するときはスマホはそばに置かない等)、東大和市や本校のルールなどをぜひご家族で確認してください。
また、当日は多くの保護者の方の講演会への参加がありました。
ありがとうございました。
講演後は各教室にて振り返りを行いました。講演の内容を受け、スマホの使い方を改めて振り返り生活を見直す生徒が多かったようです。
3年生のある生徒の振り返りを紹介します。『今まで受験生で結構な時間勉強に取り組み始めていたけど、スマホは『ながら』も入れたら多分3時間くらいはあると思う。ってことは勉強したけど、効果が低いってことが分かった。逆にスマホの使用時間が1時間なら勉強時間が1時間くらいでも3時間くらいの勉強の効果が期待できることが分かってよかったです。コントロールする力をつけることがこれからの人生にも大切なので、前向きに取り組んでいきます』
1枚目 講演の様子
2枚目 近著『スマホはどこまで脳を壊すか』
3枚目 教室に戻って、振り返りの時間の様子
更新日:2025年06月10日 14:03:52